内容証明郵便の活用

内容証明郵便は債権回収、相手が約束を守らないとき等のとき、内容証明郵便を出す場合がありますが、出した内容証明郵便は相手の証拠になります。 手紙を出したことの証拠を残すには、内容証明郵便にする必要があります。

すなわち、どんな内容の手紙をいつ相手に出したか郵便局で証明してくれるのが内容証明郵便です。内容証明郵便を出しただけで解決することも

内容証明書(通知書)の例及び注意

■借家契約

■借地契約

■不動産売買

■債権回収

■商品売買

■担保権実行のため

■特別な場合

・内容証明郵便で出したからといって、お金の請求に強制力が生まれるわけでもありません。

・内容証明郵便が来たからといって、返事を出す義務が生じるわけでもありません。

・また、内容証明郵便をもらって返事を出さなかったからといって、内容証明郵便に書いてあることを認めたことにもなりません。


内容証明書式の雛形(テンプレート)も用意しました。

内容証明郵便で出さなければならないケース

債権譲渡の通知

A会社がB会社に物を100万円で売ったとき、A会社はB会社の売買代金債権という債権を持ちます。

この債権(100万円)は第三者に譲渡することができます。

C会社がA会社から債権を譲り受けた場合、C会社はB会社から100万円を受け取ることが出来ます。 A会社とC会社間で、債権譲渡の契約しただけでは、C会社はB会社から100万円を支払ってもらえません。

A会社から、B会社に債権譲渡をしたという通知をする事によって、はじめてC会社はB会社に支払ってくれと請求する事が出来、B会社はC会社に支払わなければならなくなります。

C会社が債権譲渡を受けましたという通知を出しても、無意味な通知です。

契約を解除するとき

契約を解除するときは、口頭で「契約を解除する」又は普通郵便で「契約を解除する」という手紙を出して、相手に解除するという意思を伝えれば有効です。

契約を解除した証拠能力に欠けます。

聞いていない、手紙を受け取っていないと、いわれる可能性を否定できません。

債権を放棄するとき

売掛金債権など放棄する場合、債務者に対して債権を放棄するという通知ををする場合必ず内容証明郵便にして証拠を残しておきます。

これは、税務対策です。損金算入、必要経費となります。

時効の中断も・・・・・・・・・

ある人に対して何か請求できる権利は、ある期間放っておくと、時効で消滅します。

何年で消滅するかは、債権の種類によって違います。

例示(主なもの)

運送債権、料理店の飲食料金・・・・・・1年

売掛金・給料・・・・・・・2年

請負代金・・・・・・3年

利息・賃料・・・・・・5年

などなど

時効の進行をストップさせることを時効の中断といい、時効を中断させるには、訴訟を起こしたり、支払めいれいの申立て等の裁判上の請求をしたとき、差押さえ、仮差押え、仮処分等の裁判上の手続きをとったときです。

請求書を送るとか、会って請求した場合でも、時効は一時的には中断します。

しかし、裁判外の請求のときは、請求後6か月以内に、裁判上の請求又は裁判上の手続きのいずれかをしないと、時効は中断しなかったことになります。

請求書を出してから6か月以内に再び請求書をだしても時効期間は延びません。

延びるのは一回かぎり、再延長はありません。

時効の成立が目前に迫った場合には、とりあえず内容証明郵便で請求をし、6か月以内に訴訟を起こせば、時効をストップできます。

クーリングオフ

特定商取引法(特定商取引に関する法律)は

◆訪問販売

◆通信販売及び電話勧誘販売

◆連鎖販売取引

◆特定継続的役務提供

◆業務提供誘引販売取引(内職商法)

について、クーリングオフを認めています。


一販売業者又は役務の提供の事業を営む者が営業所、代理店その他の場所以外の場所において、行われたものに適用があります。

二販売業者又は役務提供事業者が、営業所等以外の場所において呼び止めて (キャッチセールス等)営業所等に同行させ行われたものに適用があります。

契約を解除するのに、理由は要りません。クーリングオフのできる期間は次の通です。

■訪問販売電話勧誘販売契約書面の交付から8日間

■割賦販売・クレジット販売クーリングオフの告知から8日間

■連鎖販売取引契約書面の交付から20日間

■現物まがい商法契約書面の交付から14日間

■宅地建物取引クーリングオフの告知から8日間

※通知は必ず内容証明郵便(配達証明付き)で出すようにします

★クーリングオフできる商品等商品関係

  • 商品関係

  • 1動物及び植物の加工品(一般の飲食の用に供されないものに限る。)であつて、人が摂取するもの(医薬品を除く。)
  • 2犬及び猫並びに熱帯魚その他の観賞用動物
  • 3盆栽、鉢植えの草花その他の観賞用植物(切花及び切枝並びに種苗を除く。)
  • 4障子、雨戸、門扉その他の建具
  • 5手編み毛糸及び手芸糸
  • 6不織布及び幅が十三センチメートル以上の織物
  • 7真珠並びに貫石及び半貫石
  • 8金、銀、白金その他の貴金属
  • 9太陽光発電装置
  • 10ペンチ、ドライバーその他の作業工具及び電気ドリル、電気のこぎりその他の電動工具
  • 11家庭用ミシン及び手編み機械
  • 12ぜんまい式のタイマー、家庭用ばね式指示はかり及び血圧計
  • 13時計
  • 14望遠鏡、双眼鏡及び生物顕微鏡
  • 15写真機械器具
  • 16映画機械器具及び映画用フィルム(八ミリ用のものに限る。)
  • 17複写機及びワードプロセッサー
  • 18乗車用ヘルメットその他安全帽子、繊維製の避難はしご及び避難ロープ並びに消火器及び消火器用消火薬剤
  • 19火災警報器、ガス漏れ警報器、防犯警報器その他の警報装置
  • 20はさみ、ナイフ、包丁その他の利器及びのみ、かんな、のこぎりその他の工匠具
  • 21ラジオ受信機、テレビジョン受信機、電気冷蔵庫、エアコンディショナーその他の家庭用電気機械器具、照明器具、漏電遮断器及び電圧調整器
  • 22電話器、インターホン、ファクシミリ装置、携帯用非常無線装置及びアマチュア無線用機器
  • 23超音波を用いてねずみその他の有害動物を駆除する装置
  • 24電子式卓上計算機並びに電子計算機並びにその部品及び附属品
  • 25乗用自動車及び自動二輪車(原動機付自転車を含む。)並びにこれらの部品及び附属品
  • 26自転車並びにその部品及び附属品
  • 27ショッピングカート及び歩行補助車
  • 28れんが、かわら及びコンクリートブロック並びに屋根用のパネル、壁用のパネルその他の建築用パネル
  • 29眼鏡並びにその部品及び附属品並びに補聴器
  • 30家庭用の医療用吸入器、電気治療器、バイブレーター、指圧代用器、温きゆう器、磁気治療器、医療用物質生成器及び近視眼矯正器
  • 31コンドーム、生理用品及び家庭用の医療用洗浄器
  • 32防虫剤、殺虫剤、防臭剤及び脱臭剤(医薬品を除く。)並びにかび防止剤及び防湿剤
  • 33化粧品、毛髪用剤及び石けん(医薬品を除く。)、浴用剤、合成洗剤、洗浄剤、つや出し剤、ワックス、靴クリーム並びに歯ブラシ
  • 34衣服
  • 35ネクタイ、マフラー、ハンドバック、かばん、傘、つえ、サングラス(視力補正用のものを除く。)その他の身の回り品、指輪、ネックレス、カフスボタンその他の装身具、喫煙具及び化粧用具
  • 36履物
  • 37床敷物、カーテン、寝具、テーブル掛け、タオルその他の家庭用繊維製品及び壁紙
  • 38家具及びついたて、びようぶ、傘立て、金庫、ロッカーその他の装備品並びに家庭用洗濯用具、屋内装飾品その他の住生活用品38の2住宅に附属して屋外に設置するバルコニー、車庫、物置その他これらに類する簡易なプレハブ式の工作物の部材
  • 39ストーブ、温風機その他の暖房用具、レンジ、天火、こんろその他の料理用具及び湯沸器(電気加熱式のものを除く。)、太陽熱利用冷温熱装置並びにバーナーであつて除草に用いることができるもの
  • 40浴槽、台所流し、便器、浄化槽、焼却炉その他の衛生用の器具又は設備並びにこれらの部品及び附属品
  • 41融雪機その他の家庭用の融雪設備
  • 42なべ、かま、湯沸かしその他の台所用具及び食卓用ナイフ、食器、魔法瓶その他の食卓用具
  • 43囲碁用具、将棋用具その他の室内娯楽用具
  • 44おもちや及び人形
  • 45釣漁具、テント及び運動用具
  • 46滑り台、ぶらんこ、鉄棒及び子供用車両
  • 47新聞紙(株式会社又は有限会社の発行するものに限る。)、雑誌、書籍及び地図
  • 48地球儀、写真(印刷したものを含む。)並びに書画及び版画の複製品
  • 49磁気記録媒体並びにレコードプレーヤー用レコード及び磁気的方法又は光学的方法により音、影像又はプログラムを記録した物
  • 50シャープペンシル、万年筆、ボールペン、インクスタンド、定規その他これらに類する事務用品、印章及び印肉、アルバム並びに絵画用品
  • 51楽器
  • 52かつら
  • 53神棚、仏壇及び仏具並びに祭壇及び祭具
  • 54砂利及び庭石、墓石その他の石材製品
  • 55絵画、彫刻その他の美術工芸品及びメダルその他の収集品

権利関係

  • 1保養のための施設又はスポーツ施設を利用する権利
  • 2映画、演劇、音楽、スポーツ、写真又は絵画、彫刻その他の美術工芸品を鑑賞し、又は観覧する権利
  • 3語学の教授を受ける権利

サービス関係

  • 1庭の改良
  • 2次に掲げる物品の貸与
  • イ家庭用ミシン
  • ロ複写機及びワードプロセッサー
  • ハ消火器
  • ニ火災警報器、ガス漏れ警報器、防犯警報器その他の警報装置
  • ホ家庭用の医療用洗浄器
  • ヘラジオ受信機、テレビジョン受信機、電気冷蔵庫、エアコンディショナーその他の家庭用電気機械器具及び電圧調整器
  • ト電話機及びファクシミリ装置
  • チ電子計算機
  • リ家庭用の電気治療器、磁気治療器及び近視眼矯正器
  • ヌ衣服
  • ル寝具
  • ヲ浄水器
  • ワ楽器
  • 3保養のための施設又はスポーツ施設を利用させること。
  • 4住居又は次に掲げる物品の清掃
  • イエアコンディショナー及び換気扇
  • ロ床敷物及び布団ハ太陽熱利用冷温熱装置
  • ニふろがま
  • ホ浴槽、台所流し、便器、浄化槽、給水管、排水管、焼却炉その他の衛生用の器具又は設備
  • 5人の皮膚を清潔にし若しくは美化し、体型を整え、又は体重を減ずるための施術を行うこと。
  • 6墓地又は納骨堂を使用させること。
  • 7眼鏡若しくはかつらの調整又は衣服の仕立て
  • 8次に掲げる物品の取付け又は設置
  • イ障子、雨戸、門扉その他の建具
  • ロ太陽光発電装置
  • ハ家庭用の医療用洗浄器
  • ニラジオ受信機、テレビジョン受信機、電気冷蔵庫、エアコンディショナーその他の家庭用電気機械器具、照明器具、漏電遮断器及び電圧調整器
  • ホ電話機、インターホン、ファクシミリ装置及びアマチュア無線用機器
  • ヘれんが、かわら及びコンクリートブロック並びに屋根用のパネル、壁用のパネルその他の建築用パネル
  • ト浴槽、台所流し、便器、浄化槽、給水管、排水管、焼却炉その他の衛生用の器具又は設備
  • チ融雪機その他の家庭用の融雪設備
  • 8の2住宅に附属して屋外に設置するバルコニー、車庫、物置その他これらに類する簡易なプレハブ式の工作物の組立て又は設置
  • 9結婚又は交際を希望する者への異性の紹介
  • 10易断を行うこと。
  • 11映画、演劇、音楽、スポーツ、写真又は絵画、彫刻その他の美術工芸品を鑑賞させ、又は観覧させること。
  • 12家屋、門若しくは塀又は次に掲げる物品の修繕又は改良
  • イ障子、雨戸、門扉その他の建具
  • ロ太陽光発電装置
  • ハ家庭用ミシン及び換気扇
  • ニ履物
  • ホ畳及び布団
  • ヘ太陽熱利用冷温熱装置
  • トふろがま
  • チ浴槽、台所流し、便器、浄化槽、給水管、排水管、焼却炉その他の衛生用の器具又は設備
  • リ神棚、仏壇及び仏具並びに祭壇及び祭具
  • 13プログラムを電子計算機に備えられたファイルに記録し、又は記録させること。
  • 14名簿、人名録その他の書籍(磁気ディスク(これに準ずる方法により一定の事項を確実に記録しておくことができる物を含む。)をもつて調製するものを含む。)、新聞又は雑誌への氏名、経歴その他の個人に関する情報の掲載若しくは記録又はこれらに掲載され若しくは記録された当該情報の訂正、追加、削除若しくは提供
  • 15土地の測量
  • 16家屋における有害動物又は有害植物の防除
  • 17住宅への入居の申込み手続の代行
  • 18技芸又は知識の教授

開封又は一部を使ってしまうとクーリングオフができないもの

  • 1動物及び植物の加工品(一般の飲食の用に供されないものに限る。)であつて、人が摂取するもの(医薬品を除く。)
  • 2不織布及び幅が十三センチメートル以上の織物
  • 3コンドーム及び生理用品
  • 4防虫剤、殺虫剤、防臭剤及び脱臭剤(医薬品を除く。)
  • 5化粧品、毛髪用剤及び石けん(医薬品を除く。)、浴用剤、合成洗剤、洗浄剤、つや出し剤、ワックス、靴クリーム並びに歯ブラシ
  • 6履物
  • 7壁紙

消費者契約法は次のとおり消費者取消権を認めています。

  • (消費者契約の申込み又はその承諾の意思表示の取消し)
  • 第4条消費者は、事業者が消費者契約の締結について勧誘をするに際し、当該消費者に対して次の各号に掲げる行為をしたことにより当該各号に定める誤認をし、それによって当該消費者契約の申込み又はその承諾の意思表示をしたときは、これを取り消すことができる。
  • 一重要事項について事実と異なることを告げること。当該告げられた内容が事実であるとの誤認
  • 二物品、権利、役務その他の当該消費者契約の目的となるものに関し、将来におけるその価額、将来において当該消費者が受け取るべき金額その他の将来における変動が不確実な事項につき断定的判断を提供すること。当該提供された断定的判断の内容が確実であるとの誤認
  • 2消費者は、事業者が消費者契約の締結について勧誘をするに際し、当該消費者に対してある重要事項又は当該重要事項に関連する事項について当該消費者の利益となる旨を告げ、かつ、当該重要事項について当該消費者の不利益となる事実(当該告知により当該事実が存在しないと消費者が通常考えるべきものに限る。)を故意に告げなかったことにより、当該事実が存在しないとの誤認をし、それによって当該消費者契約の申込み又はその承諾の意思表示をしたときは、これを取り消すことができる。
  • ただし、当該事業者が当該消費者に対し当該事実を告げようとしたにもかかわらず、当該消費者がこれを拒んだときは、この限りでない。
  • 3消費者は、事業者が消費者契約の締結について勧誘をするに際し、当該消費者に対して次に掲げる行為をしたことにより困惑し、それによって当該消費者契約の申込み又はその承諾の意思表示をしたときは、これを取り消すことができる。

一当該事業者に対し、当該消費者が、その住居又はその業務を行っている場所から退去すべき旨の意思を示したにもかかわらず、それらの場所から退去しないこと。

二当該事業者が当該消費者契約の締結について勧誘をしている場所から当該消費者が退去する旨の意思を示したにもかかわらず、その場所から当該消費者を退去させないこと。


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