契約書の書き方

  • 契約書のタイトル
  • 契約書の前書き/後書き
  • 契約の締結日
  • 契約の当事者
  • 契約用語の一口メモ
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    契約書のタイトル(標題)

    普通、いろんな書類を見ますとタイトルがついています。

    商取引書類等には「ご請求書」「見積書」「領収証」「振込み依頼書」など契約書関係等には「売買契約書」「建物賃貸借契約書」「金銭貸借契約書」とかタイトルが書かれています。

    契約書の形式は自由であり、どのようなタイトルをつけるかは、各人が自由につけてもかまいませんし、つけなくても良いわけです。

    たとえば、契約の中身は賃貸借なのに、タイトルに売買契約書とつけた場合であっても、契約の内容とタイトルの内容が違うということで、契約が無効になることはありません。

    タイトルは契約書の効力と関係はありませんので単に契約書、協定書、証書、覚書と書いてもよいわけです。

    タイトルを見ただけで、この契約書は何を目的にしているのか何の契約という事が分かる、すなわち目じるしとなればタイトルの役目は十分なのです。

    又、契約の内容が単一(一種類)でなく複合的な場合は○○○○○契約書等とするか、単に契約書だと表示するのが良いと思われます。

    一般慣行・取引慣行により次の様に使い分けされています。

    1 「覚書」は、契約書の付随事項を文書にする場合、契約書にするまでもない簡単な取り決め事項を文書にする場合等に広く用いられています。 当事者がその契約において権利と義務が生じる場合(双務契約)ですので、当然に契約当事者の記名捺印が必要です。

    2 「念書」は一方(義務者)が他方(権利者)に差し入れる形をとります。 差し入れを受けた者の記名捺印がないのが通例となっています。贈与契約の場合、車を無償(タダ)であげると言った方(贈与者)は、もらう方(受贈者)に対して、車を与える義務があり、受贈者は、義務は何もありません。 このように片務契約の場合に広く用いられています。

    ただし、上記の様な使われ方でも、相手方の承諾を文書ではっきりしたい場合には、覚書にし、当事者が記名捺印した方がいっそう、確実だと思われます。

    3 その他タイトルに「協定書」「約定書」「誓約書」等がありますが、当事者が記名捺印をする場合は「覚書」とおなじで、一方から他方に差し入れる場合は「念書」と同じになります。

    愛知県行政書士会所属行政書士高尾事務所 Copyright(C) 2003 MT.Office All Right Reserved